
北向きの部屋ってどう?気をつけたい理由とリノベで解決できるポイント
中古マンション購入を検討するとき、部屋の向きは気になりますよね。「北向き住戸はやめた方がいい」という意見も耳にします。いっぽう、物件価格が抑えられ、工夫しだいで心地よい住まいに変えられることも。本記事では、北向き住戸が敬遠される理由と起きやすい問題、さらにリノベーションで解決できる快適な空間づくりの工夫を紹介します。
北向きの部屋のデリメリ
マンションを探し始めた時、真っ先にチェックしたくなるのが「部屋の向き」。南向き=人気、北向き=不人気というイメージが根強くありますね。特にファミリーむけの住まいを検討するのに「日当たりが悪い」「部屋が暗くなる」と思われがちな「北向き」ポイントは不安材料になってくるでしょう。
北向きの部屋は、一日を通して直射日光が入りにくく、しっかり対策をしないと湿気がこもりやすくなることも。窓辺に結露が発生したり、カビやダニが繁殖するリスクもあります。また、冬には暖房効率が下がりやすく、光熱費が気になるかもしれません。
こうした理由から「北向きは避けたほうがいい」と思われがちですが、デメリットばかりではありません。北の窓から入る柔らかい光による空間の落ち着きや、夏でも涼しく過ごせる快適さなど、メリットもあります。その特性を理解し、暮らしに合った工夫を取り入れれば、デメリットとされる点をメリットに変えていくこともできます。

北向きの部屋で起きやすい問題とその対策
北向きの部屋で考えられるトラブルは、おもに「湿気や結露」「薄暗さ」の2つによるものです。
湿気や結露
湿気や結露は、日当たりが弱い部屋の換気不足によって空気中の湿度が滞留することで起こります。特に、部屋の隅、押し入れやクローゼット、家具の裏側などは注意が必要です。
マンションはサッシやドアなどで気温が快適に保たれるいっぽう、空気の通り道ができづらいので、締め切ったままだと空気が滞留してしまいます。こまめに換気をして空気を循環させ、除湿器を使うと湿気の滞留を防げます。
冬場に暖房をつけると、窓ガラスに水滴が付くことがあります。これは、外気と室内の温度差によって起きるもので、対策をしないとカビや壁紙のはがれの原因になってしまいます。そこは、断熱性の高い内窓を設置したり、結露吸水テープを活用するなど、設備や小物で対策できます。

薄暗さ
自然光が届きづらい部屋では、日中でも電気をつけたくなるかもしれません。そのような物件では、壁紙とカーテンの色や素材の質感で、北向きの部屋ならではの雰囲気づくりができます。テイストを整える中で、LED照明や間接照明を上手に配置して、やわらかい光に包まれた落ち着きのある空間に。北欧やナチュラルテイストのインテリアと相性が良いのも、北向きのお部屋の魅力といえるでしょう。

リノベーションで叶える「北向きでも快適な暮らし」
北向きの部屋がある中古マンションを検討するなら、リノベーションでできる快適な暮らしの演出を知っておきましょう。たとえば、間取りを変えて自然光が奥まで届くように設計すれば、落ち着きのある、仕事や勉強に集中しやすいエリアができます。リビングを広く開放的に取り、壁を抜いてキッチンと一体化させるなど、空間の抜け感を演出するのも効果的です。

結露や湿気の対策を考えるなら、断熱リノベーションもおすすめです。今流行しはじめている室内窓や二重サッシ、換気しやすい収納スペース、建材は調湿性の素材を取り入れると、日当たりが良いお部屋では手に入らない、居心地の良さが生まれてきます。
内装デザインとインテリアは、光の少なさを活かした落ち着いた雰囲気に。無垢材のフローリングや漆喰の壁、ナチュラルモダンなデザイン、モルタルやアイアン使いのリノベーションなどは、北からの柔らかい光と調和し、上質な空間を楽しめるでしょう。

北向きの住まいを選ぶことの価値
物件探しの中で「北向きだからやめておこう」と最初から外してしまうのは少しもったいないことです。駅近や人気エリアの物件では、北向き住戸のほうが価格を抑えられることもあります。浮いた予算をリノベーションに充てれば、理想の住まいを実現するチャンスが広がるでしょう。
また、北向き住戸は夏場に涼しく、直射日光による家具やフローリングの色あせも少ないといったメリットがあります。子育て世帯にとっては、安定した室温と落ち着いた光が心地よい環境となるでしょう。
大切なのは、自分たち家族のライフスタイルに合った住まいかどうかを見極めること。中古マンション×リノベーションなら、住戸の弱点とされることも強みに変えて、自分らしい暮らしをプランしてみましょう。

まとめ
北向きの中古マンションは、日当たりや湿度管理の面で敬遠されがちですが、リノベーションによって十分に快適な住まいへと生まれ変わらせられることも。間取り変更や断熱リノベーション、照明や内装デザインの工夫で、北向きならではの落ち着きある空間を作れます。物件探しの際には「北向きだから」と選択肢を狭めることなく、幅広く探されてみてはいかがでしょうか。
インテリア不動産では、デザイン性と機能性を兼ね備えた、心地よい住まいをお手伝いしています。